「・・・言う気がないのならよい」





王さまはそう言い残すと奥へと消えて行った。
私は騎士に腕を引かれたまま外に連れ出された。
乱暴に放り出され、キッと睨みつけるが騎士はなんともないようにバタンと扉を閉めた。



「もう!なんなんだよ!」





扉に向かってそう叫んでも、反応は当然のごとく返ってこない。
私は立ち上がると、扉に向かってイーッと歯をむき出しにするとずんずんと足を鳴らして歩き出した。



頭の中がごちゃごちゃだ。
王さまが何をしたかったのかわからない。

レオが人殺しってどういうこと?



もう、わからない。




「ユキ!!」




遠くに見える私を心配そうに見つめるノアとフラン。




「みんなぁ!」




私は二人に駆け寄った。