目を覚ましたのは、見覚えのある部屋のベッドの上。
うつらうつらする意識で視線を動かす。



「ユキ!目が覚めた!?」



今にも泣きだしそうなフランが身を乗り出す。
ここは、私が初めにあてがわれた塔の中の部屋だ。





「よかった・・・。ユキ、2日間眠ったままだったんだぞ」




ノアもホッとしたように眉を寄せ笑いながら側に来てくれる。
私、生きてた・・・。





「みんな・・・ありがとう・・・」

「いや、護れなくてごめん。ユキをこんな目にあわせて・・・」



苦しそうな表情でフランが言う。
自分を責めるようにグッと拳を握るのが見えた。




「みんなのせいじゃない・・・。私が、咄嗟に動けなかっただけ」




レオをどかすのが精いっぱいで、対応しきれなかった私の弱さ。
グレンにもきっと怒られるだろう。





「でも、なんで私・・・」