「どんなことをしてでも、のし上がっていく。それが王のやり方だ」

「そんな・・・」

「ま、そんなことユキが気にすることじゃねえよ」





ワシャワシャと、乱暴に私の頭を撫でるノア。
しっかりピンでとめているとはいえウィッグが取れそうではらはらする。




「ユキが王に会うことは、まずないだろうからな」

「そうなの?」

「王は自分が信用しているものしか近づけないから。俺たちなんて、虫けらくらいにしか思ってねぇの」

「自分の息子に仕えている騎士なのに・・・」

「王子の事も、息子と思ってんのかねぇ・・・」




親子の間の確執。
それがあることは聞いてる。



でも、親子であることは変わりないのに。
レオにとっては、唯一の父親。



父親の代わりなんていないのに。





なんか、辛い・・・・。