仕方がないのでレオを観察することにする。
辞書みたいな分厚い本を開き、足を組んだ膝の上にそれを置きページをめくっていく長い指。

伏せられた瞳から伸びる長い睫。



真剣な眼差しに、惹きこまれていく。




「・・・うっとおしいのだが」

「へ?」

「ジロジロと、うっとおしい」




顔をあげたレオが怪訝そうに私を見る。
あ、みてたのばれてた?



「いいじゃん。減るもんじゃないし」

「・・・もう寝る」

「え、寝ちゃうの?ふーん。じゃあ、俺も寝よー」




本をテーブルに置き、立ち上がったレオ。
そのまま寝室に向かう。



・・・あれ?
そういえば。





「俺って、どこで寝たらいいの?」