レオさまの部屋だと知らされた場所までやってきた私。
でも、ドアの前で立ち往生したままでいる。



この向こうはレオさまのプライベートな空間なのだ。
いつも護衛をしているあの部屋はレオさまの仕事部屋。
ここは、レオさまが肩の荷を下ろしてくつろぐ空間。


そんな場所に、私が入るんだ。




その時、突然その扉が開かれた。




「なにをしている。さっさと入れ」

「あ、レ、レオさま・・・」

「なんだ」

「あの、よろしくお願いします」





堂々としなきゃ。
ぎこちなさすぎる!

というか、男らしく!
男らしくしなきゃ!




「さっさと入れ。そんなところで突っ立っていられるとうっとおしい」

「あ、はい・・・」



レオさまは、落ち着いた様子で私を中に招き入れる。
レオさまは私を男だって思ってる。
だから、別にどうってことないんだ。