―3日後―
 
 3者面談日。
 私の親は放課後の時間になると学校にきた。

「仙堂先生、いつも娘がお世話になってありがとうございます!」
 
 とお母さんは言って挨拶した。
 すると先生は

「いえいえ、生徒達が頑張ってるだけですよ。私達は出来る事が限られているので。あ、座って下さい」

 そういわれてお母さんは椅子に座った。
 私も座る。
 先生は才星院からきた資料を封筒から丁寧に出した。
 資料に書いてあることは、私がパソコンのホームページで見た事と一緒だった。

「才星院に電話で連絡してみたら一応まだ体験や学校見学があるといっていたがどうする?もし行くなら私から連絡しておくが」

 お母さんは黙っている。
 
「いいです。それに知らない方が面白いじゃないですか」
「でも、こことは全然環境が違うぞ?」
「分かってます、それでもです」
「頑固だな、全く」
「はい」
「こう言ってますが、お母さんはどうですか?」
「私から言えることはありません。例えこれで春子が後悔しても春子が選んだことですから。私もこの子と同じ年の頃は随分我が儘を言ってましたので」
「そうですか、分かりました。じゃあ、これ持って帰ってもう一度きっちり読むこと。それからこれ受験する為の資料が入ってるから持って帰ってちゃんと書くところは書いて、才星院に期限までに送ること、いいな」
「はい」

 そういって私はお母さんと一緒に先生に挨拶をして家に帰った。