だから目をつぶり、

前髪に触れた。


銀色の髪では

目立ってしまうから、

茶色の髪にしたのだった。


それを見て、

カルさんが興味津々になって

私に話しかけてきた。


カルさんもいい人だけれど、

魔法の秘密のことは

深くは話せない。


だから、

気をつけて言葉を選びながら

話していると、

私の方を黙って見つめる

ノイさんが見えた。


その瞳はすごく悲しくて、

切ないような

そんな瞳をしていた。


しばらく私たちは

お店で話をしていた。


こんなに楽しいと思える

時間を過ごしたのは

どれくらいぶりだろう?