「そろそろ部屋に。」


そう声をかけられ、

私は自分の部屋に

戻って行った。


部屋についてから

寝る支度を済ませ、

部屋の窓から外を眺めた。


「はぁ……」


重たい溜息が出た。


さっき見つけた

紙切れを手にとって、

なんとなく眺めてみた。


『いつになるかわからないけど、
俺たちだけで城をぬけだそう!』


そう書いてある文字を

何度も何度も読み返した。


読み返しても

悲しくなるだけだけど、

それでも読み返したかった。


何度も読み返していた時に、

紙きれの端に

小さな文字が書いてあるのを

見つけた。