もう一人の人……。 『その人』が誰だかは 全然思い出せない……。 だけど『その人』は、 私にとって すごく重要な人で、 すごく大切な人 だった気がする。 だけど、 それなのに 全く思い出せなかった…。 やがて『その人』は、 私を連れて、 お城の緊急避難通路の方に 向かった。 だけど通路の前には 大人の兵隊たちが数人いて、 私たちはそこで 止められた。 私はもう、 大人しくしていようと 思ったけど、 『その人』はなぜか この城を出ようと 必死だった。