もう一人の人……。


『その人』が誰だかは

全然思い出せない……。


だけど『その人』は、

私にとって

すごく重要な人で、

すごく大切な人

だった気がする。


だけど、

それなのに

全く思い出せなかった…。


やがて『その人』は、

私を連れて、

お城の緊急避難通路の方に

向かった。


だけど通路の前には

大人の兵隊たちが数人いて、

私たちはそこで

止められた。


私はもう、

大人しくしていようと

思ったけど、

『その人』はなぜか

この城を出ようと

必死だった。