俺と彼女の日常


席に着くなり、机に突っ伏して寝る体勢に入る彼女。


いつも通りだから、誰も何も言わない。


教師も諦めている。



「きりーつ、れー。」



委員長の挨拶で2時間目が終わると、彼女の周りには人が集まってくる。


「愛ー、おはよ!」


「ん……はよ。えーっと」


「理恵だよ!いい加減覚えなさい」


「うぃー。」


こんな会話、毎日の事。


2年生になって半年。


未だにクラスの人の名前と顔が一致しない愛。


愛曰く、

「興味のない事は覚えない。」

だそうだ。