俯いて黙ったままの花南の肩を掴んで身体を離すと
俺を見上げた花南の目が潤んでいた。
「...何があった?」
声を殺して、
できるだけ優しく話かける。
花南の細い肩が微かに震えていた。
それだけで、
花南を抱く腕に力が入る。
「...ごめん。でも、大丈夫。」
花南が一歩下がって距離を取った。
いつもの俺たちの距離。
「変な奴らがいたけど、気がついて逃げてきた。」
花南がいた方に目を向ける。
暗闇と逆光ではっきりとは見えない。
でも、
大分後ろに人影が3つ見えた。
暗闇の中の男たちの方を睨みながら、
花南の肩に手を回した。
「...行くぞ。」
そいつらの視線から守るように花南を隠すと
モールへ引き返した。

