S.U.K.I

その向こう側に見えたのは、バカぢゃないの、と毒づきながら泣いていた還梨だった。



「次、引き籠もったら……許さないよ。」


「…気を付けます。」



２人で顔を見合わせて笑った。


まだ治りきってない頬に出来た、あの時の傷のかさぶたに塩っぱい涙が染みて少し痛かった。


こんなバカなことはやめて、外に出なくちゃと思った。


心配させるのは、もうやめて。


たくさんの人に



『ありがとう』


と


『ごめんなさい』



を伝えなくちゃいけないんだ。