ほら、言ったそばから!と、看護婦さんが声を荒らげていたのが聞こえた。


あと、1階の差がもどかしい。


何か、もしものことがあったら私、どーしたらぃいんだろう……?


嫌な考えを浮かべてから、首を振った。


目尻から涙が、こめかみのほうへ飛んでいく。


踊り場に足をかけながら涙を拭った。


徐々に近づいてくる扉に飛び付くように体当たりして扉を開けた。



「秀………!!!!」



急に止まったから、荒い息遣いと大量の汗が流れ落ちるのを感じた。


膝に手をかけて息をつくと、汗と一緒に涙も溢れてきていた。