そして、胸の辺りをどんどんと、拳で殴る。


それを何回か続けて、諦めたように、ベッドに体を放り出した。


少し汗をかいて、荒い息をしているみたいだった。



「お、梅澤くん、起きたかね?」



医者は、嬉しそうに簡単な検査をしたあと、笑顔で、問題ない、と言った。



「やっぱり、喋れないかね?」



そう言った途端、秀は、目を見開いて医者を睨んだ。


片手で胸ぐらを掴んで医者を殴ろうとした。



「秀っ!!!!」



私が叫ぶと秀は、ぴたっと動かなくなり、手を離してベッドに倒れこんだ。