アメフル

午前中の授業がおわり昼休みに入っていた



窓側の、のんの席に弁当を置き前の席のイスに腰をおろした



「うわー、雨やば。寒ーっ」



窓に打ちつける雨を見ていると冷気が隙間から迫ってきている気がした



「今日も黒傘さんに会えるんじゃない?」



にやりと怪しく笑うのんを見て一瞬何を言っているのかと思った



「くろかさ……あ、あの人ね……あ、あーっ!」



突然叫び出した私を目を見開いて見ているのん



「私、その人に傘返してない!持ってきてもない!!」



「ありゃりゃ」



のんは満面の笑みを浮かべると



「その人どうするんだろうね。傘1本しか持ってなかったら持ってきてないよね」



私にとどめを刺してきた



机に頭を打ち付け、あーどうしよーあー。お弁当どころじゃない



空腹はどこかに行ってしまった



「冗談だって。学校の傘借りるんじゃない?その人あんたと違ってめんどくさがりじゃないだろうし、こんな雨降ってんのに濡れて帰るを選択する人いないでしょ」



顔を上げのんを見る



「まあそうだよね。帰るときには雨降ってないかもしれないし!」



「うん。……そうね、降ってないかもね」



のんは頬杖をつき窓の外を見た



容赦なく地面に叩きつける雨粒は止む気配を見せない



「まじなんなの、あんたは」



「え、なんのこと?」



ニヤニヤと笑うのんはお弁当を広げる



私もそれに倣いお弁当を広げた