雨が降ってきた



朝は降ってなかったのに



少しムカつきながら雨の中を俯きながら歩く



ふと前を見ると目の前にも傘をさしていない人が歩いていた



その人は歩みを止め後ろを振り返った



私も歩く速度が落ちる



学ランにローファー、髪は濡れているがところどころはねている



彼は私の姿をとらえるとキョトンとしたが、何を思ったのかニコリと笑いかけると前を向きズンズン歩き出した



意味がわからない



しかし彼が角に曲がったので首を振り、気にしないことにした



いつの間にか肩からずり落ちていたカバンの紐をまたかけ自分の家に向かって歩き始めた