河童観察物語。

さて、じゃ早速話してもらいましょうか。


そう言うことで、僕とその人は向かい合って正座をする。


「えーっと……俺、昨日…田舎からここに来てさ。まあ…観光しに。でもその途中でサイフを落としちまって…途方にくれて彷徨ってお前ん家の前で倒れちまったってわけ、たぶん」

「救いようのないバカみたいだね」

「うん、自分でもバカやったとは思ってるが改めて言わないでくれ、更にへこむ」


その人は文字通りしゅんとしてしまう。別になんとも思わないけど、バカだな、としか思わないけど。


「それで…この際だからちょっと頼みたい事があるんだけどよ」

「ヤダ」

「まだ何も言ってないだろ!!?」


そんなの言わなくても分かる。どうせ、「金貸してくれ」でしょ? なんで大の大人にお金なんか貸さなくちゃいけないんだ。そうそう、この人の外見はまだ言ってなかったよね?