直が体の向きを変えて、優しく抱き締めて
くれた。



「オレは…早く鈴に追い付きたいから

卒業は嬉しいよ。


やっとってかんじ」


「………そっか」


「で、マジで今日サボり?

鈴さん」


「直の卒業の姿、見届けたいもん」


「ははっ。じゃあ、行くか」


「うん」





2人で家を出て、手を繋いで学校に向かった。



「何か、懐かしいな」


「うん。今、鈴も思ってた~

2年前は毎日、こーやって学校行ってたもんね




「やっぱ、鈴がいるってすげぇ~

オレ、1年頑張ったと思わねぇ?」


「ガンバったね!」



気が付いたら駅に着いていた。