朝、私の部屋。


「鈴」


「何?…直…?」



さっきから、15分くらい…?



ぎゅー


ぎゅーー


ぎゅーーー





ひたすら離してくれない、直。



「直~そろそろ…行かないと」


「ダメ」


「電車乗らないとだから…ね?」


「もうちょっと」


「帰ってきたら、いっぱいぎゅ~して?」


「鈴は、またオレを置いて行くのに

冷たいな」



直の言葉に顔を上げると、3年前と同じ顔を
した、私の愛しい彼氏さま。