『ねぇバッカル?』
『は、はい!』
『この硝子の世界の外は…、どんな世界?』
悲しそうに聞く彼女を見ると心が締め付けられた。
『………バッカル?』
ハッとする。
『す、すみません……!』
『ふふふ、で、どんな感じ?』
興味津々な彼女はガラスにピッタリと体を寄せている。
少し谷間が見えすぎている。
そういう事は彼女は考えないのだろうか。
顔がどんどん火照っていく。
『き、今日は、ししし失礼しますっ!』
そそくさと出て行くバッカルを不思議そうに見つめるのだった。
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