課長、ちゃんと聞いてください。

「はぁ、五十嵐もとうとう結婚かー?」





「ぶっ!!」






佐々木がビールをぐびっと飲み干して言った言葉に、俺は驚きすぎて、完全にむせた。






「なにびっくりしてんだよ!」






佐々木が目を丸くしているけど、びっくりしたんだから仕方がない。






「いや、結婚なんて、まだ全然………」





「でもさ、俺ら30代なかばだぞ?

このタイミングで付き合いだした相手なら、結婚考えて当然だろ!」





「いやぁ、うーん………」





「なんだよ、歯切れ悪いな。

なんか気に食わないとこあんのか? その女の子に」





「そっ、そんなのないよ〜!!」






俺はぶんぶんと首を横に振った。




自分で言うのも恥ずかしいけど、俺は今、まったく夢中という感じなんだから。