静か。いつもならお父さんのいびきが、うるさくて眠れないのに、あぁ、いないとさみしいなって思う。それに、嫌いじゃなかったから余計にさみしい。
そんなこと言っても、何も変わらないことくらい、わかっているから、あたしは冷蔵庫から缶のコーラを取り出して、フタを開けた。
プシュッと溜まっていた空気があけ口から吹き出す。一口飲んで、あたしも同じようにふーって、息を吐く。
明日からどうしようかな。そんなこと考えながら窓から月を眺めてた。
「ねぇ。」
家の門の方から声がする。目を向ければあたしと同い年くらいの女の子が立っていた。
厚底スニーカーを履いて、しましまソックスに包まれた足は羨ましいほど細い。
華奢な体は、なんのお構いもせず、家の敷地に入り、

