手紙を遺すこと



今やらなきゃできなくなる

筋力の衰えで、満足に字が書けなくなる前に、私の字で手紙を遺したい

それが私のだした、私がみんなにしてあげられること

私はそう思っている



それから私は加絵、砂千、両親、そして亮くんへの手紙を一週間かけて仕上げた

手紙を書き終えてから、急激に体力と筋力が低下し、ベッドでの生活を強いられた

ついにご飯も食べられなくなり、私は常にカテーテルで繋がれている

この管で私は生きている

これを抜いたら私の命の蝋燭は消える

私の余命は…あと…


一週間…


コンコンガラガラ



「ちーちゃん来たよー」



『加絵?』



「今日は一人で来ちゃった!」