「俺には言えない?」
ちーちゃんが夏川君に言えないことなんてあるんだ…
「俺は、ただ千咲が心配なの」
うわっ!私ここにいていいのかな?
だってちーちゃん抱き締められてるよ
私は完全に教室に入るタイミングを逃した
「千咲?顔あげて」
そういえばちーちゃんずっと下向いてる…
「こっち向いて」
優しく声をかける夏川君に、なんの反応もしない
心配した夏川君がちーちゃんの顔を覗きこんだ
「そういうことね…」
そういうこと?どういうこと?
「体調悪いのバレたくなかったんでしょ?」
「うん…」
それだけ?
少し体調悪い日なんて結構あるような気がするんだけど…