天使の禁忌




  
  
「平和な都といってもこの程度か...くだらないな。」
   
  


「ん?何か言ったかい?」
  
  


「いや...別に...」
   


   
店主にそう短く答えると、旅人はレストランに向かって歩き始めた。
   


   
そんな旅人に、店主は慌てて声をかける。
  


  
「ちょ...お客さん、手!!怪我してるんだろう!?止めとけよ!!」
  


  
止めようとする店主に、

旅人は振り返らないまま、『大丈夫』とでもいうように、右手をふった。