...そう言って連れてこられたのは屋上。私はスクバを持ったままだったのに、そんなことお構いなしって感じだったので、いちいち突っ込むのはやめる。
「朝の風は気持ちいいなー」
「あの、ご用ならすぐにお願いしたいの
すが...」
見ず知らずの女子にお願いがあるからとはいえ、壁ドンしてくる時点でもう要注意人物だろう。関わりたくない。
「せっかちだなぁ...ま、いいや。じゃ、お言葉に甘えて」
そう言うと、彼は壁際に立っていた私に再度壁ドンをしてきた。
.........必殺技かよっ!
「ちょ!な、なんなんですか!?お願いがあるなら普通に言ってくれません!?」
逃げようとするが、どうにも逃げられないみたい。
どうしようか考えていると、彼は口を開いてとんでもないことを言ってきた。

「あのさ、俺と付き合ってくんない?」
「.........はい?」