そしてあっという間に時は過ぎ、土曜日になってしまった。
なるべく今日のことを考えないようにしてきたけど、当日になってしまえばもうどうしようもない。
いつ来るかも分からないって...幸い今家にいるのは私だけだからまだ救われてるけど...
男子を家に上げてどんな対応したらいいんだよぉ...
ピンポーン
「へっ...まさか...」
来た!? 私は急いで階段を駆け降り、ゆっくりとドアを開ける。
やっぱりそこには、奴がいた。
「よっ」
「あぁ...どーも...」
最悪...もう意味が分からない...
今更だけどなんでもっと強く拒否しなかったんだろう......あの時のこいつが格好よかったからだなんて口が裂けても言えないや...
「おい?上がるぞ?」
「へ!?あっ、う、うん」
どうか早く時間が過ぎますように...

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「なんかピンク1色だなー」
「すいませんねっ」
すっかり足をくずしてくつろぐ彼に、コーラをぶっかける勢いで突き出す。
「あっぶね!なに、怒ってんの?」
「まだよく色々と分かってないから!!」
「だから話をしに来てやったんじゃん」
はぁ...もう溜め息しか出てこない...
そりゃこんな美形と普通に恋愛できたらサイコーだけどさ、明らかに普通とは言い難いし。
「私たちは...付き合ってるの?」
「うん、だってもうチューしたじゃん。お前の初チュー」
「なっ...一言余計!」
チューって...あれ任意じゃないし!