私、篠井百合奈。
高校1年の、ぴっちぴちの16さい!
顔はというと、可愛くもないし、ぶさいくでもない
成績は中の上ぐらい。
ってなことで、一言で言えば<平凡>。
そんな私の日常は、彼、笹本裕也を見つめること。
彼、いや笹本くんは何もかも完璧なんだ!
顔は言うまでもなくかっこよく、成績なんか私と比べ物にならないほどいい。友達も数えきれないほどいるし、部活はサッカー部のキャプテンだったりする。そして私の好きな人。
「ゆりー。ゆーり!ゆりってば!ゆりー?」
「っへ?」
「へ?じゃないよ。また、笹本くんみてるの?いい加減告白したら?」
「な、何いってんの!わ、わわ私なんかが告白したら、笹本くんめいわくだよ。」
「ゆり、焦りすぎだよ。顔赤いし。」
「だ、だって。笹本くんもてるもん。私なんか相手にしてくれないよ。」
そう、あんなに完璧な笹本くんが、もてないはずがない。
「ゆり。あんたかわいいんだから、もっと自信もちなよ。」
このこは、松井なな。
私のお姉ちゃん的存在。いっつも相談とかのってもらってる。
私とは全然違って、すっごくきれい!だからすっごくもてる!なのに、自覚してないんだよなぁー。ちなみに、ななちゃんとは小学校からのなかなんだ!
隠し事なんて出来たもんじゃない。笹本くんのときも、「わかってるんだからね!」とか言われちゃった。
「あっ、曖斗!おはよ…ってもう4時限目だよ?また遅刻ー?」
「まあーね。」
「ななちゃんもなんかいったらー?」
「いーんじゃない?」
「ほーらっ」
「もー。しっかりしてよー」
曖斗はななちゃんの彼氏。2人、ずーーっと両思いだったのに、最近やっと付き合いだした。私からすればやっとか、ってかんじだ。
「山河ー、山河ーー!」
「曖斗、呼ばれてるよ!」
「今行くよー!ごめん、じゃ行ってくるわ。」
「曖くんばいばーい。」
たぶん、告白だろーな。
曖斗、かっこいいし、明るいし、もてるからなー。
「そういえば、颯人来てないね」
颯人は、私の幼なじみ。
いっつも、私、ななちゃん、曖斗、颯人でつるんでる。
同じ高校で、ラッキーだなーって思うよ。
「そうだね。休みじゃない?」
「なーんだ、寂しいね。」
「あっ、もう授業はじまるじゃん!」
「ほんとだ!ダッシュだダッシュ!!」
ほんとにやばいじゃん!とかおもってたら…、…バン?!!!
人にぶつかってしまった。
最悪。、。、。
「いったぁぁぁい!」
「だ、大丈夫??ゆり。」
しかも、派手にこけた。
もう最悪。
もう、だれだ!
っとおもって上を見上げると……そこには。
「大丈夫?篠井さん。怪我ない?」
「さ、ささささささ笹本くん!!!ごっごごごめん!怪我ない?」
はずかしーーーー!ってか最悪。今日は最悪の日だーー!!
「俺は大丈夫だけど。…」
キーンコーンカーンコーン
「あっ、ほんとにヤバイよ!ゆり。」
「笹本くん!ほんとにごめんなさい。じゃね。」
まじでヤバイよー
このあと、ダッシュで教室行ったけど…
案の定遅れました。
