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「お嬢様、おはようございます」

「おはよう!」

「お嬢様、今日の朝食はどうしましょう。」

「んー、おまかせね。勿論コーヒー付けとくこと。」

「かしこまりました。」


私の部屋がある2階から、1階に降りてお風呂場に向かう途中に飛び交う私とメイド達の会話。


朝はドタバタしていて皆忙しそうだ。

なのに、私に気遣ってくれるのはメイド達が優しいからなんだろうな。


お風呂場のドアを開けて鍵を閉める。

洗面所の鏡に映る私は今まで可愛いと皆から言われて甘やかされてきた顔。

正直今までにそんな言葉を言われてきたらそりゃ実感しなくもない。
人並みには顔は整ってる方だと思う。

でも、可愛いとかは思わない。
小さい頃はお菓子やら貰えて自分の顔が大好きだった。


でも、今は大ッ嫌いだ。
こんな汚れた顔。





はっ、と我に帰りやめだやめだと首を振った。

今日から私は慶譲私立学園に通う初等部6年。
今まで外国に住んでて昨日帰国したばかり。
いわゆる帰国子女というやつだ。



さっさとシャワー浴びてこよ。