彼女とボクの最終定理

担任がようやく教室に着いた様でHRに入ろうとしたその時

「先生ー!なんか臭いんですけどー!!w」

ボクの後ろの席の奴が突然大声をあげた。

「静かにしろ金澤、座れ」

そうだ、こいつは金澤だ、金澤 翔。
授業妨害は日常茶飯事で常に先生に呼び出されてる問題児だ。

「なんか臭うんですよねー!前から!!www」

うわ。

一瞬でクラスが笑い声で溢れた。

「か、金澤ッ!そう言うのはやめろって前も言っただろ!」

先生も焦ってる様だ。

そりゃそうだ、ボクが親に言ってイジメ問題なんて事になればそれこそ困るのは目の前に居るこの担任なのだから。

だが生憎ボクの家庭は心配してくれそうな人は一人もいない。

気分は最悪だ。

人の噂も70日だなんてよくいうけどこれはかなり続きそうだ。

最悪、卒業までね。

この日からかな、(ボク=臭い)みたいな愛称ができたのは。

ふと、Twitterを開いてみた。

『学校に来たくない。』
 ―『どうしてそう思うんですか?』

以外な事に誰かからリプライが来ていたようだ。

どうして、か。

確かに家に居ても居場所はない、けど…

『どうしてそう思うんですか?』
 ―『ここには居場所がないからです』

そう、思った。

どこにいても求められる事はないからだ。