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!!
『しのちゃん!!今のって…』

『本当のことだよ…』

『はぁ!?じゃお前が俺を殺したってのか!?』

『…ごめんなさい』

『謝って済むことかよ!?』

『ごめんなさい…』

『何してくれてんだよおめぇはよぉ!!』

『一緒に…』

『っざけんな人殺し!』

『!?』

『消えろ…』

『ゆいりく…』

『馴れ馴れしく呼ぶな!消えろ!』

『………ごめんなさい』

そう言い残し、詩乃は消えた。
気配は感じない。
どこか遠くへ行ったようだ。

『クソ…クソッ!クソッ!!クソッ!!』

詩乃はホルダーだった。
あんな凄惨な殺され方をしたんだ、恨みが深くて当然。
ホルダーになったのも頷ける。
ホルダーだったから、正常ではなかったはずだ。
詩乃が悪いわけではない。
わかっている、悪いのは、詩乃を誑かしたアイツ…

純流だ。

頭では理解していた。
理解していたが、整理ができなかった。
詩乃を拒絶してしまった。
傷つけてしまった。

(しのちゃん…)

罪悪感と喪失感の中、微かに…



俺の中に…




黒い霧が生まれた…