袋を開けると、リングが落ちた。 「これ…」 「今はまだ、学生だからただのリングだけど…。 大人になったらホンモノ買わねぇか?」 大雅クンがあたしの手に触れ、リングを薬指にはめてくれた。 「……勿論だよ」 初めて触れた大雅クンの唇は、少し冷たくて。 でも凄く幸せだった。