彼はあたしのところに歩み寄ってきた。



「俺のこと、好きなの?」


「え、えと…」




こ、心の準備できてないよっ…。


(どうしよう…)




すると大雅クンの手が、あたしの頭を撫でた。



「嘘だよ。嘘、お前ってさ。いつも俺のほう見てるけど、誰見てんの?」


「え!?」



嘘って言われて、一安心ついたのもつかの間。



(見てるって、ばれてたの…!?)