毎日つけている日記を書いている途中で、横に置いていたスマホが軽快な音楽を響かせた。


手に持っていたボールペンをぽんっと置くと、スマホを手に取る。


画面を見てみると、どうやら佑真君からのメールが届いた知らせだったらしい。



「うわっ!会いたいとか書いてたから、メールきたのかな!?」



思わずニヤついてそう独り言を漏らすと、内容を確認する為に画面をタッチする。



『今、葉月ん家の前に居る。でさ、……めちゃくちゃ葉月の顔、見たいんだけど。今部屋の窓から顔出せたりする?』



うそっ!!


佑真君が私の家の前に居るの!


私も佑真君の顔が見たい!



慌てて道路に面した窓へと向かうとバサッとカーテンを開いた。


目に飛び込んでくるのは、真っ暗な夜の道に外灯で照らされた佑真君の姿。


窓越しに佑真君と視線がぶつかる。


それだけでも胸がキュッと締め付けられる。