黒い羽と嘘と執着


翼はいつもそうだ、私の事を気遣ってくれて待ち合わせ時間の15分前には絶対集合場所に来てる



「そっか」と言って椅子に腰を掛ける



その後ドリンクバーを頼んでオレンジジュースを取りに行き席に戻る



ジュースを一口飲むと、翼が私を見ていることに気がつく



「椿、それで何があったの?」



どうやら今日は世間話を聞いてくれる気はないみたい



「えっと、この前絡まれたって言ったでしょ?それが始まりなんだけど……」



私は翼にこと細かく誰に助けられたのか、その人は紅蓮という族の総長だとか、身の危険があるから彼女のふりをするとか、今まで起こったことを話す