ミールは三毛猫で私で言うキキのような存在。
だから、沙季はミールのコトを大切な相棒として過ごしている。
耳にイヤーカフと同じく銀の羽を付けられている。
キキは呑気に私の部屋に滑り込んで来てカーペットの所で丸まっている。
宇宙を連想させるこの部屋はキキもボランも好んでいるようだ。
キンッ________
少し耳障りな音がして沙季の部屋に向かう。
「沙羽〜ミール見なかったか?いつものとこにも居なくてよ。家中捜しても見当たらないしよ。」
「呼んだの?」
「あぁ。けど来ねえ。だから知らねぇか?」
「何か合ったのかしらね。キキにもボランにも聞いてみるわ。」
「サンキュ」
部屋に戻りキキとボランを呼んだ。
同じ封印魔力の物を付けている者同士にしか通じないもの。
‘沙羽。どうした。’
“何か探すの?。”
「流石キキ。勘がいいわね。ミール見てない?どこにも居ないみたいなのよ。」
“今日はココを出発する前しか見てないわよ。”
「出発って巡回のとき?」
“うん。別々になっちゃったけどそれ以外では見てないよ。”
「そっか。」
‘街。山。近く。見た。’
「ボラン…それいつなの?」
‘2分。前。飛んでた。見た。’
要するに呼んだ時に見たってわけか。
「ありがとう。もう今日は呼ばないからのんびりしてね。」
‘ “おやすみ。” ’
ボランとキキはまたそれぞれの方向へ行った。
沙季にさっきのコトを話すと、
「マジかよ。沙羽ついて来てくれるか?」
「んー…しょうがないな。」


