「絶対にキス以上のことはしないから、安心しろ。」
僅かに離した唇の間から、そっと囁く。
彼女が言葉を失っている隙に、再び深く口付ける。
いつの間にか、ソファに彼女を押し倒していた。
噛みつくように口付けて、差し入れた舌で口腔内を探り、戸惑いながら居場所を探していた彼女の舌を、強引に絡め取る。
後頭部に回した手は、自然と彼女の髪を梳くように動いていて、もう一方の手が彼女の腰をしっかりと抱いていた。
口内を俺に好き勝手に探られている真依子も、最初のうちは俺の胸に手を立てて必死に抵抗していた。
しかし、キスが深くなるにつれて、次第にその手からは力が抜け、いつしか指はぎゅっと俺のシャツの胸元を掴むようになり。
やがて、全てを俺に委ねるように、彼女の体からは力が抜けていく。
唇を離して、ゆっくりと瞼を開ける。
同じタイミングで瞳を開いたのか、真依子はとろんとした虚ろな目で俺を見ていた。
「ふっ、やっと力が抜けたな。」
勝ち誇ったように笑みを浮かべて囁けば、真依子は不服そうに唇を軽く結んだ。
しかし、上気した頬や、とろけたような瞳はそのままだ。
「上出来だが、その顔は少しまずいな。」
俄に、その美しい唇に再び吸い寄せられそうになり、慌てて理性のブレーキをかける。
