アパートが見えた。
やっと家。
足もパンパン。
お風呂入りたいなぁ…なんて思っていた。
「香織」
今日は絶対聞かないであろう声がした。
まさか……
振り向くと……
『さ……佐々木さ…ん』
どうして、佐々木さんがいるのか
理解できなかった。
『ど、どうして…』
「何度も連絡した」
え…
私は鞄の中から携帯を探した。
携帯を開くと
着信43件
メール35件
1つだけメールを開いた
【なぜ携帯に出ない】
これ全部……佐々木さんが……
『ごめんなさい。気がつかなくて』
「早く家…行こう」
それだけ言って、アパートへ歩き出した。

