「水嶋さん、どこに住んでるの?」


『私は東町です』


会社から徒歩10分の所に住んでいた。


「会社から近いの?」

そんなたわいもない話。


話をしながら歩いている。

手は繋がれたまま。


手を繋いで歩くなんて…初めてだった。


「家、どこ?」


その声に我に返ると、会社付近まできていた。