「……岡本くんのバカ」
その場にいるのが耐えられなくなって、私は家から飛び出した。
携帯もお財布も持ってない。
でも、反対方向だけど、雅ちゃんのお家に行きたい。
雅ちゃんに相談したら、この胸のモヤモヤが晴れる気がしたから。
1時間も歩いて、やっとの思いで雅ちゃんのお家についた。
涙はいつの間にか止まってた。
「はーい?」
インターホンを鳴らして数秒後、ドアから雅ちゃんが出てきたと思ったら直ぐに驚いた表情をして中に入れてくれた。
「…大丈夫?」
「うん…ごめんね、雅ちゃん。
連絡もなしにイキナリ押しかけちゃって。」
私がそう言うと、いいんだよ。と言いながら頭を優しくポンポンしてくれる。