「いただきます」
「…はい」
黙々と食べる岡本くんとは裏腹に、
問題集を見ながらご飯を食べる私。
そんな私を見てなんと思ったのか、いきなり問題集を奪われた。
「ご飯の時はご飯だよ」
「うっ…ごめんなさい……でも…」
「なに?今日言われた終業式前のテスト?」
私が頷くと、はぁ…とため息を吐いた岡本くん。
「あんなの、基礎中の基礎でしょ?」
岡本くんは、毎回学年トップだからそういう風に思うかもしれないけど!
数学が悲惨な私にとって、基礎という基礎も不明なんだから!
「ちなみに点数は?」
「最高点は…39点かな…?」
チラッと岡本くんを見ると、岡本くんは目を思いっきり開いて驚いた表情をしていた。
「小鳥遊さんって本当にバカなんだ」
うぅ…もう、なんとでも言ってくださいよ…。
ごもっともですから…。

