電車に揺られて30分も経過した。
でも、まだ着く気配はしない…。




「千尋くん、遠いところ行くんだね?」




「もうすぐ着くよ。ちょっと騒がしいかも」




騒がしい…?
人がいっぱいいるところって事かな?




それからまた10分くらいして、やっと電車から降りた。




ちょっとお尻が痛い…。




「駅からは近いから」




また手を繋ぎ、見知らぬ街を歩く。
こんな所来たことないよ…。




少ししてから、豪邸と言っても過言ではないくらいの和風のお家があり、そこの前に止まった。




表札には……岡本…?




「…千尋くん…もしかしてだけど、ここって…」




「俺の実家」




や、やっぱり!?

しかも大豪邸だし!
千尋くんらしいし!