座って直ぐに、メニューを見る。
ショートケーキにモンブラン。
タルトやミルフィーユ……
全部がものすごく美味しそうで、選ぶのに時間かかっちゃいそう…。
「千尋くんは何にするの?」
「俺はこれ」
そう言って指さしたのはブラックチョコレートのケーキだった。
あ…!そう言えば千尋くんって甘いものそんなに得意じゃなかったんだ!
「…何、その申し訳なさそうな表情。
別に甘いもの苦手でも、ブラックチョコだからほとんど甘くないでしょ。それに…」
本当に申し訳ないと思っていたので、
見透かされて少しドキッとした。
「すずに喜んで欲しい」
「え…?」
「笑ってる所が好きだから、
もっと楽しそうで笑顔な所がみたい。
自然な笑顔ね」
千尋くんにサラッと笑ってる所が好き、なんて言われたら、私は何時でも笑っちゃうよ?