「バカだね」




そう言って千尋くんは、恒例のお姫様抱っこをしてソファに運んでくれた。




「またバカって言った…」




付き合う前と何も変わらないよ…むぅ。




「だってバカでしょ?
バカで…可愛い」




「へ…?」




〝可愛い〟って…言ったよね?
空耳とかじゃないよね!?




「顔真っ赤」




「うぅ…」




油断した隙に言うんだもん…!