視界がだんだんぼやけてきて、
泣いてるんだ…って分かった。
「わ、たしも…岡本く……千尋くんが好きです…っ!」
私の言葉は会場中に響き渡って、少しの沈黙のあと、会場は拍手に包まれた。
おめでとう!とか、お似合いだよ!とか、カッコイイよ!とか
いろいろな言葉をもらった。
「おめでとうございます!
カップル誕生デース!!」
司会者にマイクを返した岡本くんは、
再び私をお姫様だっこして雅ちゃんたちの元へ連れていってくれた。
「すず〜良かったね!」
雅ちゃんにぎゅーっと抱きしめられて、
また泣いちゃう。
絶対私じゃないって思ってたから…。
岡本くんの好きな人。
「千尋にしてはなかなかだな」
「なんで上から目線なわけ。
彼女いないくせに」
「う、うるせっ!」
岡本くんと遠藤くんのやりとりをみて、
私と雅ちゃんはついつい笑ってしまった。
私…岡本くんの彼女になれたんだ…!