『君と僕を繋ぐもの』


幼い頃は 僕たち二人

何をするのも 一緒だったね

君に笑って欲しくて僕は

いつも必死で 君を守った



甘く 切なく 苦い 君への

想いを 伝えられないままに

君を傷付け 逃げ出した僕を

君は変わらず 待っていてくれた



君と離れて過ごした時間

君を想った切ない日々が

また僕たちを繋いでくれた

もう離さない 愛しい君を



たくさんの愛に 包まれながら

僕たち ここまで 歩いてきたんだ

これからは僕の命をかけて

君を愛して 守り続ける



夢の中でもいいから君に

会いたいと願った長い夜

もう会えないと思った君と

再び出会えた 奇跡のような日



いくつもの涙 乗り越えてきた

君と一緒に歩いて行こう

これからも僕は命の限り

君を愛して 守り続ける



僕はこの手を もう離さない

ずっと二人で歩いて行こう

君と僕を繋ぐものすべて

僕のこの手で守り続ける



笑った君も 怒った君も

君のすべてを 愛しく思う

君の願い 叶えたいから

約束するよ もう離さない






優しいユウのギターの音色に乗せて、ユウの甘く掠れた声が、レナへの想いを紡ぐ。

(ユウ…ありがとう…。)

レナの瞳に涙が浮かぶ。

「レナ、幸せになろうな。」

演奏を終えたユウがレナに向かって呟いた。

「ハイ…。」

レナは涙を流しながら幸せそうに微笑んだ。

ステージを降りて戻ってきたユウの手を、レナはそっと握った。

「ユウ…ありがとう…。私、幸せだよ…。」

ユウは優しく笑うとレナの手を握り返した。

「オレも幸せ。これから二人でもっと幸せになろうな。」

「うん…。ずっと、一緒だね。」

「うん、もう絶対に離さない。」

二人は微笑み合って、繋いだ指を絡めた。

二人の左手の薬指には、結婚指輪が光る。


「あーっ、二人の世界だ!!」

タクミが大声で叫んだ。

「えぇっ?!」

ユウとレナは手を繋いだまま慌てて立ち上がる。

「ホント仲良しだなぁ。みんなの前で誓いのキス、行ってみよう!!」

「えぇっ?!」

「いや、それは…。」

会場からキスコールがかかると、ユウは観念したようにため息をついた。

「そういうことらしい…レナ、いい?」

「えぇっ…。」

ユウはレナの肩に手を置いて自分に向かい合わせると、指でそっとレナの顎を持ち上げた。

レナが真っ赤になってドキドキしながら目を閉じると、レナの柔らかい唇に、ユウの唇がそっと触れた。

その瞬間会場から、ワッと大歓声が上がる。

「おめでとう!!」

「幸せにな!」


みんなからの祝福を受け、二人は恥ずかしそうにうつむいて、またそっと手を繋いだ。

二人で歩く未来に思いを馳せながら、ユウとレナは見つめ合って幸せそうに微笑んだ。


二人の日々は、まだ始まったばかり。

どんなことも二人ならきっと乗り越えられる。

これから繋がるすべてを、二人で受け入れて行こうと思ったのだった。


ずっと、一緒に。