結婚の定義──君と僕を繋ぐもの──

レコーディングがすべて終了した日。

`ALISON´のメンバーは、レコーディングスタッフやヒロと共に、いつものバーで打ち上げをすることになった。

(また遅くなっちゃうけど、仕方ないか…。)

最近、帰りが遅くなってしまう日が続き、夕食もなかなか一緒に取れなかったり、メンバーたちと飲みに行って夜中に帰ると、レナは既に寝た後で、朝もユウが寝ている間にレナは仕事に出掛け、レナがいないうちにユウが出掛け…とスレ違いの日が何日か続いたり…。

レナに寂しい思いをさせていることが、ユウは気に掛かっていた。

(はぁ…。何日まともにレナの顔見てないんだろ…。寝顔しか見てねぇ…。)

ユウは、自分がどんどんレナ無しではいられなくなっている、と思う。

その傾向は、一緒に暮らし始めた頃より確実に強くなってきている気がする。

(ホントにオレ、重症だ…。これはもう、危篤状態だ…。)


「何をボーッとしてんだ?」

ユウがビールを飲みながら、ぼんやりとレナのことを考えていると、トモがユウの隣へ来て肩を叩く。

「そんなの決まってんじゃん、愛しいハニーのこと考えてんだよな!」

リュウがいつものようにユウを冷やかす。

「ハ、ハニーって…!!」

(なんだよハニーって!!すげぇ恥ずかしいんだけど!!…ってか、なんでオレがレナのこと考えてたのわかったんだ?!)

ユウは急に恥ずかしくなって、顔を真っ赤にしながらグラスのビールを煽った。

「ユウ、わっかりやすーい。」

「図星だな。」

「う、うるせぇ。」

3人のやり取りを聞いたハヤテとタクミも、嬉々として仲間に加わる。

「なんだよ、楽しそうだなぁ。」

「ナニナニ?なんの話ー?」

(あーもう、更にややこしいのが来たよ…。)

「なんでもねぇから…。」

「なんだよユウ、もっと飲めって!!」

「仲良くしようよー。」

「なんだそれ…。」

ハヤテがピッチャーから、ユウのグラスにビールを注ぐ。

「オレにそんなに飲ませてどうするつもり?」

「ビールなんて水だろ。」

酒豪のトモがバーボンを飲みながら笑う。

「トモ…。オマエを敵に回したくない…。」

(オレ、今日帰してもらえるのかな…。)