俺は薫子に自分を殺させようとした。


俺が死ねば薫子の目的は終わる。


自殺でもいいのかもしれないが、ネット上の噂では殺されるという話しだった。


だから、その噂に忠実に動けばいいと思っていた。


でも……その考えは甘かった。


薫子は俺の喉を掻っ切る事はなく、執拗に結音を殺せと言ってきた。


そんな言葉無視していればよかった。


そんな俺の考えも薫子は見通していた。


「燈里が殺せないのなら、あたしが殺してきてあげる」


一番最悪な事態に変化していた。


薫子は結音を躊躇なく殺すことができるだろう。


薫子が動く事が恐怖だった。