しかし薫子は片手で俺の体を突き飛ばした。


俺は壁まで吹き飛ばされ、その衝撃で本棚の本が床へと落下した。


背中を打ち付けた俺は瞬間的に呼吸が止まる。


「はっ……はっ……」


と、小さく吸いこんでいるうちに徐々に呼吸は正常さを取り戻していった。