真っ白なドアの前でノックをする。


中から「はい」と言う聞き慣れた声が帰って来た。


「美奈、大丈夫か?」


そう声をかけながらドアを開ける。


ベッドの上には美奈が座って、リンゴを口に運んでいた。


頭には相変わらず包帯が巻かれているけれど、元気そうな顔をしている。


「燈里!」


美奈の表情が明るく輝く。


「もう起きて平気なのか?」


「全然大丈夫よ!」


そう言い、美奈は力コブを作って見せた。


本当に大丈夫そうで安心する。